トヨタのライバルはグーグル?

日経新聞にこんなコラムが載ってました。
最近のレクサス車のIT化はすさまじく、約100個のECU(小型コンピュータ)が搭載されて、ソースコード量も7百万行に達するとか。車載ネットワークは複数の機能別のネットワークが組まれ、さらには閉空間に収まらず、主要なコントロール・ユニットとして発展してきているナビゲーションシステムからはインターネットにも接続されている。


トヨタといえば品質の高さがうり。対してグーグルの活躍するインターネットの世界ではフリーズは当たり前。これまでは一緒に語られることが無かった両社がこのようになった背景には、自動車産業のIT化とIT技術のグローバル化が進み垣根が薄くなってきていることによる。インテルマイクロソフトも車載分野への進出を狙っている。


ここで注意しなければならないのが両分野の求める機能の優先度である。ブラウザは固まったら再起動すればよいが、車の場合はそうはいかない。あれば生死に繋がる。医療関係も同様である。組込にはそのような状況が多い。


そこでトヨタでは着々と独自の品質システムを構築している。2年程前のセミナーですでに既存のソフトウェアをすべて廃棄して新たに一から構築するしかないといっていた。そのトヨタがとっている1つの方法として、誤字脱字を含めたエラー率が55%を下回ったら重大なエラーが潜んでいるとの独自の統計的な管理手法があるそうである。


このようなことを大々的に言えるトヨタもすごいと思うが、これまで何十年とソフトウェアを扱ってきたメーカーやソフトベンダーは情けなくもある。このままでは自動車メーカーがソフトウェアの標準を塗り替える日はそう遠くないと感じます。