2.5GHz帯免許の行方、どうなんでしょうか?

日経新聞などの一部の報道で現在審議中のBWA事業者として「ワイヤレスブロードバンド企画(KDDI)」と「ウィルコム」の2社に認定されるとの報道があり総務省はまだ確定ではない旨のコメントを発表したようです。

http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/37712.html

最終的には21日に決定するとのことですが、この決定には多少がっかりしています。この報道に対していくつか気になることがあります。

一つ目は、KDDIは過去に「WiMAXは3Gの代替品ではなく補完するサービス」と発言していることです。

確かにWiMAX(=MAN)と3G(=WAN)はネットワークの枠組みが違うものなので、一概に語れるものではありません。よってこの発言は分からなくも無いですが、これまでのクローズドな3Gのネットワークを補完するネットワークとしてオープン性をうたうWiMAXを利用するというのは、その将来性を多少なりとも奪ってしまっているのではないのかと心配してしまいます。これまでの携帯とPHSのように切磋琢磨できる間柄であってほしいと思います。韓国のWiBroもキャリア主導のためにどうしても補完的になってしまって下火との話も聞きますし。

二つ目は、WiMAXを採用する事業者が一社であるために技術の競争原理が働かないのではないかと言うことです。韓国のWiBroが先行して事業スタートし、その規格がWiMAX規格に取り込まれた経緯はあるにしろ、正式にWiMAX規格(IEEE802.16/e)を採用する事業者は今回が初めてとなります。これからの次世代網として成長させていく必要があるはずなのに停滞してしまいます。レースの世界でもチームにエースとセカンドライダーがいるからこそ技術が進歩するんです。これだと海外勢に太刀打ちできないのではないかと懸念します。

三つ目は、あまり前面には出ませんが、どちらの事業者にも京セラが出資を行っています。出資比率はよくわかりませんがそれなりの力はもっていると考えるべきです。その場合に通信設備、通信端末、および通信技術の勢力図がかわるかもしれません。


良い面もいくつかあげておきましょう、、
Intelが出資を行っていること。IntelWiMAXの初めのころからかなり熱心に先導してきた経緯がありますしチップの開発も積極的に行って次のMPUでは機能をリリースすると言っています。そうなると、PCを買えば現在の無線LANのようにWiMAXを使える環境がおのずと手に入るということです。これは普及に拍車がかかるでしょう。

また、JR東日本は駅や電車内でモバイルWiMAXを利用した情報配信サービスを提供するといっています。「情報配信」と言うのが気になりますが、これが車内でのネットワークの提供とすれば新幹線の利用が多い自分としてはかなりうれしいです。


では明日の決定を待ちましょう。。
#個人的にはS○Nさんに期待してるんですが・・