生きた人材を育てるには

人材の育成については何度も考えさせられる。しかし、正しかったかどうかは、あと数十年経ってみないと分からない。なので、ここでは、私の考えを述べるにとどめる。
私は、新人や若年のメンバーに、作業を割振るときには、まずは、そのメンバーの得意そうな分野について依頼を行う。それは、仕事の本来の面白みを知ってもらい、そして、自信を持ってもらうためである。ぶっちゃけた話、若年のメンバーで仕事に対し、”健康的な”熱意を持ったものはいない。”健康的な”というのは、自己満足的な熱意を持ったメンバーは多い。だが、それでは、数回の仕事は成功しても、長期的に見れば仕事は成功しない。自己奉仕的な熱意が必要なのである。そのためには、仕事の面白さを感じ、自分が貢献できる遣り甲斐を見つける必要がある。作業を割り当てる場合、そのものには、ちょっと背伸びした内容をあてがうが、そのメンバーが創意工夫できる、下地をもったものを与えるようにしている。創意工夫することによって、面白みを味わい、充実感も味わえるのである。


ある程度自信をつけた人間は、積極的になれる。そうなれば、次はそのメンバーが持っていないスキルの分野について、作業の依頼を行う。そこで、そのメンバーの可能性を、広げてやることが必要であると考える。メンバーの成長には、上司や管理者の力は、必要不可欠である。この場合の可能性の確認は、レパートリーを増やすことも意味としてはあるが、どちらかというと、得意な分野の探求に主眼を置いている。


成長の過程に失敗はつきものである。だが、プロジェクトには、失敗が許されない。そこで、チームの許容能力が生かされてくる。プロフェッショナルチームでは、その辺の許容度が低いため、失敗を行うことは許されないが、チームであれば、それを味わいながらも、成功を収めることが可能である。そういった意味でも、チームは有効な教育の場である。


vol.21

人の成長ということについては、子供をもつ年齢になって尚更難しいものだと痛感しています。ただ言える事は人は興味のあることにしか本気になって取り組まないし、取り組まないと本当の成長には繋がらないということです。情報がふんだんにある世の中ですが、その情報を見て満腹になることを戒めている今日このごろ・・