Project Management

サービス精神と付加価値の関係(ステークホルダーとの付き合い方)

ソフトウェア産業では、製品であれ、作業であれ、競争が激化し、付加価値の重要性が取り立たされて久しい。しばし付加価値とはなにか考えてみたい。製品に関すれば、付加価値とは特有の機能であったりサービス、もしくはアフターマーケットであったりする。…

人は自分が劣っていると思いがち

エンジニアにとって完璧とゆう言葉は無い。エンジニアなら誰しも得意不得意分野がありコンプレックスを持っている。そこで自分が理解できないような話があると、自分は他の人に対して劣っているのではないかと思ってしまうようである。ところが、後々その時…

一歩先行く

リーダーは、一歩先にいかなければならない。プロジェクトは常に歩み続ける。リーダーは、一歩先に起きることをプロジェクトの先頭に立って常に予想し、その対処法を考え、準備しておく必要がある。成功するプロジェクトは、問題がないように見えるが、そう…

過去の経験は経験でしかない

人は、年とともに経験が豊富になり、経験が糧になっていくものである。だが経験が豊富でも、新鮮な考えをいつでも持ち、いつまでも最前線で活躍される方と、新しいやり方についていけずに現場から離れていってしまう人がいる。違いは何なのであろうか。 違い…

プロセス改良について考える

プロセスを改良する場合、改良する視点に2通りある。ひとつは、そのプロジェクトの環境や状況に合わせて最適なプロセスを構築すること。もうひとつは、Framework に合わせたプロセスに改良するケースである。プロセス改良の目的は、プロセスを改善すること…

ドキュメントが必要なわけ

ドキュメントは、ソフトウェアの世界では、唯一の目に見える成果物である。ソフトウェア開発では、ドキュメントを通してしか、ソフトウェアを可視化できない。ドキュメントが、貧弱なものしかないと、残るは難解なソースコードだけになってしまう。ドキュメ…

会議はなぜ行われるか

仕事をする上で会議はかならず存在する。会議とは、Face to Face で話し合う場であり(中には電話会議もあるが)、文面では、確認/解決できないことを顔を合わせて相手の反応を見ながら行うものであると考えている。一言で会議と言っても経営会議や、方針会…

空き時間が発生したら

「やることが無いのですが、どうしたらよいのでしょうか?」、若手のエンジニアからこのように質問される。あなたならどうこたえるだろうか?働き者だなと感心してしまう反面、自分なりに工夫する知恵をつけて欲しいと思うものである。そのような時には、静…

残業がもたらすもの

日本のエンジニアは、残業が好きだなと、つくづく感じる。海外の、ある日系企業を見ても、遅くまで残っているのは、日本人だけである。これは、国民性によるものなのかも知れない。海外のエンジニアは、定時には、必ず帰宅してしまう。金曜日などは、3時く…

割り込みの危険性

日々の業務で、割り込み作業が占める割合を、意識したことがあるだろうか?たぶん、3割から5割を占めるのではないだろうか?しかも、その割り込み作業は、断続的に発生し、こちらの状況も知らずに、なりふりかまわず発生する。割り込み作業には、電話の応…

品質と効率は両立するか?

ソフトウェア開発の永遠の課題として、「品質」と「効率」が存在する。よく耳にするフレーズである。「今年のわが社の目標は、品質第一!開発効率化を促進し利益を上げる!!」、などとゆう年間目標を、掲げている会社は多いことと思う。確かに、通常業務や…

設計とデバッグの相関関係

スケジュールが遅延するプロジェクトとゆうのは、往々にしてテストフェーズがなかなか納まらなく、バグが収束しないために、リリースが後ろにずるずると延びてしまうことが原因であることが多い。ソフトウェアには、バグは必ず存在する。だが、許容範囲以上…

コミュニケーションについて考える

コミュニケーションは、プロジェクトにおいて見落としがちな作業である。コミュニケーションとは、具体的に、どのような作業なのであろうか。コミュニケーションとは、チーム内に発生する、情報の共有のための話し合いである。それは、打合せのような公的な…

チーム規模について

ひとつの作業単位のチーム(ワークパッケージ・レベル)は、出来るだけ大きくないほうがよい。それはチーム内でのコミュニケーションが多くなり、情報収集が困難になってしまうからである。そうならないために、作業単位のチームで閉じ、チーム間のコミュニ…

人日計算の危険性

作業量を見積もる場合、ソフトウェアでは、ソフトウェア規模から工数に換算した値を用いることが多い。ソフトウェア規模は、Step 数や、Function Point など、いろいろな測定方法があるが、それらは、専門の書籍を確認いただきたい。ここで述べたいのは、工…

プロジェクトの失敗要因

「スケジュールに、時間的余裕の無いことが原因で、うまくいかなかったソフトウェアプロジェクトは、それ以外の原因で、失敗したプロジェクト全部を合わせたものよりも多い」、とゆう現状が物語るように、タイムマネジメントスケジューリング)の重要性は、…

要員追加の危険性

多くの人は、スケジュールに遅延が生じ始めると、人員の投入を開始する。人を突っ込めば突っ込むだけ、その分早く完了できると考えている。これは幻想である。大きな間違いである。人員の投入は、そのチームに負荷にはなっても、進捗を改善することにはなら…

計画変更のタイミング

前回のように、初期に立案した計画が、意味を成さなくなり、メンバーに対して、悪影響を与えるようになったならば、計画の見直しが必要である。その場合、計画を変更し、メンバーに提示するタイミングが重要である。ある程度大きなチームの場合、計画の変更…

プロジェクトとは変わっていくもの

プロジェクトは、生き物であると述べたが、まさに、プロジェクト進行中にも、進化していく。リーダーは、プロジェクト立ち上げ後に、プロジェクト計画を練り、万全の体制で開発をスタートさせるが、その時点から、どんどんその計画は陳腐化していく。リーダ…

デザインとインプリメンテーションの分離

前の項でも述べているが、デザインチームは、少数精鋭のチームで行うのが望ましい。だが、現実には次のような現実に、悩まされるころが多いのではなかろうか。 プロジェクトは、立ち上がると要員計画を練り、体制を確立していく。大体は、全工程を考慮して、…

デザインの重要性とその体制

計画フェーズにおける、機能デザイン作業は、その後の設計作業に、大きな影響を与える。機能デザインがあいまいであると、そのあいまいな仕様のまま、設計が進められ、設計作業の中で、矛盾が生じ始める。設計作業で拾うことのできる不具合は回収されるが、…

計画のないプロジェクトは海図のない船である

プロジェクトにとって、計画フェーズは最も重要な工程であり、ある著名なマネジメント書では、計画フェーズの重要性を訴え、スケジュールの1/3を割り当てるべきだと主張している。だが、この期間でも、詳細でしっかりした仕様を作るのがやっとで、新しい…

プロジェクト運営のリアルな現実 −分かってそうで分からないこと− 開発の現実

研究開発では、常に次の世代をリードする製品を目指し、新たなチャレンジに向けて、エンジニアは、日々作業に没頭する。エンジニアは、チャレンジングスピリットを持ち、遣り甲斐を求めて、果敢に作業に当たり、そして成果を勝ち取り、充実感に浸る。大きな…

管理者の仕事は始まりと共に終わる

これまで、リーダーの行うべきことを、幾つか書いてきた。以下に、簡単にまとめてみたいと思う。 − メンバーが共感できるビジョンの提示 − 生きたチームの確立と明確な責任の分担 − 勇気ある見積もりと実現可能な戦略を含んだスケジュールの策定 − 創造的開…

設計だけが開発ではない

スケジュールを策定する上で、もうひとつ重要なことは、開発は、設計作業だけではないとゆうことである。リーダーの究極の雑用とは、まさにこのことである。メンバーが行う創造的開発が、如何に効率よく行われ、且つそれらが滞りなく検証できるかが、スケジ…

勇気のある見積もり

ソフトウェア開発において、見積もりはまさに鬼門である。目に見えないものを見積もるので、多分の考慮漏れが発生する。これが、進捗の遅延につながり、プロジェクト運営を困難にする。多くのリーダーは、目に見えない見積もりを半ば諦め、悠長なスケジュー…

スケジュールの重要性(スケジュール配分)

プロジェクトを立ち上げる際に、必ずスケジュールの策定(Time Management)を行うと思うが、このスケジューリングに、皆どれほどの重要性を見出せているだろうか。驚いたことに、スケジューリングを行っていないリーダーも多いと聞く。スケジュールとは、作…

セミナー御礼

3月10日に弊社社屋にて「プロジェクト・マネジメント・セミナー 〜 スコープの定義とプロジェクト作業の見える化 〜」と題してセミナーを開催させていただきました。お忙しい中参加していただいた皆様、有難うございました。 ペース配分を間違ってしまい…

ビジョンは連判状

リーダーの絶対条件として、ビジョンの提供をあげたい。ビジョンとは、簡単に言えば、メンバーの置かれた立場や、進むべき方向性を、如何に明るく照らし、進むべきゴールを、指し示すことが出来るかである。リーダーは、個々の確固たるビジョンを持たなけれ…

管理者は担当を持ってはいけない

技術系の会社では、エンジニア出身の管理者がふつうである。だが、前述した管理者の仕事を行わずに、自らの技術担当を持ち、他のメンバーと一緒になって、目の前のことに対して頭を悩ましている管理者が多い。このような管理者は、自らの技術担当がなくなる…