管理者の迷信

管理者とは、メンバーを管理する仕事であると、勘違いをしている人はいないだろうか?ちゃんと指示した仕事をやっているだろうか?遅れてはいないだろうか?業務中遊んではいないだろうか?寝てはいないだろうか?‥皆、メンバーが、ちゃんと仕事をしてくれるかが、心配でしょうがない。心配することが、仕事であるかのように。


読んで文字の如く、”管理する者”でその通りなのだが、私はそうは思わない。この場合、管理者とゆう名称は、好ましくない。管理者は、常にリーダー(先導者)であるべきである。リーダーとは、メンバーが仕事のしやすいような環境を提供し、常に夜道のヘッドライトのように、メンバーの進むべき方向性を、示してあげるべきである。だが、ここで思い違いをしてはいけない。メンバーは、決してロボットではなく、自ら考え改善し成果を上げることが出来る。リーダーは、この手助けをちょっとだけしてやればよいのである。


では、リーダーは、仕様や計画を策定した後は何をするべきなのであろうか?それは、上述したように、メンバーの作業環境の整備を行うのである。ようするに、雑用である。だが、この雑用は、命令される雑用ではなく、自ら生み出す雑用である。このことは、後の章で説明する。リーダーは、常に先を読み、メンバーもしくはチームに降りかかる問題・課題を、事前に察知し、対処を行うべきである。このことは、非常に難しいし、行わなかったとしても誰にも責められない。だが、行ったのと行わなかったのでは、プロジェクトの成功率が格段に違う。


vol.23

ZDNet Japanに以下のような記事が出ていた。


あなたの会社こんな人いませんか?:がんばりやさんのマネジメント(その1)
http://japan.zdnet.com/go?id=363942&tag=zdnw


会社で認められるトップパフォーマー、彼らを「オーバーアチーバー」と呼ぶらしい。
夜中まで会社に残って来月のセールスプレゼンテーションを作り上げてしまうアカウントエグゼクティブ。他の人が8時間かかる仕事を5時間で終わらせてしまうプロダクトマネージャー。休日に新しいアプリケーションのコードを書き上げてしまうプログラマー。会社はこのような人材なくして成り立たないという。


この記事ではこの偉大な「オーバーアチーバー」を如何に飽きさせないで暴走させず、しかも会社を辞めないようにするかが管理者側の視点で書かれている。


記事を読んでいて思ったことは「オーバーアチーバー」が多くの見返りを求め、周囲に高い能力を要求し、独自の道を行き過ぎるという負の部分がやたらにクローズアップされていることである。


このような「オーバーアチーバー」は確かに扱いにくいしプライドも高く予想をはるかに超えた行動をとる(それはもしそう写るのならある意味現状の批判的行動ともとれるが)かもしれないが、「並みの社員」(平均的にみてという意味)に比べて志を持ち、明確な方向性に向かって、自発的に行動し、パフォーマンスを発揮(自己顕示)する。このような社員を「並の社員」側に引きずりおろす理由は無い。本来ならこのような社員側に「並の社員」を少しでも引き上げ、「オーバーアチーバー」のプロジェクトに対するポジションを有効活用するマネジメントが必要であると思う。