管理者は担当を持ってはいけない

技術系の会社では、エンジニア出身の管理者がふつうである。だが、前述した管理者の仕事を行わずに、自らの技術担当を持ち、他のメンバーと一緒になって、目の前のことに対して頭を悩ましている管理者が多い。このような管理者は、自らの技術担当がなくなることに不安を持っている。担当が無くなれば、自分は何をすればよいのかが分からない。自分の存在価値が無くなるのではないかと不安になる。


私がいつも言っていることは、「リーダーは目に見える形で、メンバーに対して作業を依頼し、メンバーは「目に見える作業」を行う。リーダーは、「目に見えない作業」を掘り出す作業を行う。これは難しい。だけど遣り甲斐はあるし、なによりも、プロジェクトには必須の作業である。


その成果は、プロジェクトの成果を左右する。目に見える作業を行うことはたやすいが、目に見えないことは、大きさが分からないため、いくらやってもきりが無く難しい。たまにウンザリすることもある。だが、プロジェクトの作業とは、きりの無いものであり、だからこそ、常に最善を尽くす必要がある。


管理者が、担当を持つとゆうことは、小さなプロジェクトでは、ある程度しょうがないことかもしれない。しかし、上記したような作業を削ることは絶対してはいけない。自己満足のために、却ってメンバーの負担を増やしていることを忘れてはいけない。


vol.26

エンジニアにとって自分の明確なゴールが見えないのは不安なものです。ですが、ゴールのあるものを担当する人と、ゴールのないものを担当する人と、これも担当、と考えればよいのではないかと思います。


社会もプログラムも役割分担されてきて細分化されてきている世の中ですが、多かれ少なかれ、どこかにその"役割"に割り振れるように分割している人がいるのです。