Project Management

管理者とは究極の雑用

既に述べているが、管理者とは、如何にメンバーが気持ちよく作業できる環境を整えられるかが仕事である。そのためには、体を使ってでも、神経をすり減らしてでも、行うべきものがある。だが、世の中の管理者は、幻想に犯され、見栄を捨てれずに、机上から指…

アメとムチ(怒りが生むもの/その心情)

管理者は、よく「飴と鞭」を使うと言われている。管理者は、部下を侮辱すると、その部下は発奮してさらに働くと思っている。管理者は、ようするに「ケツを叩いている」わけである。これが、「鞭」になる。しかし、ケツを叩かれて、発奮するようなエンジニア…

関東の雪とリスクマネジメント

今年は雪が降らないねぇ、なんて話をしていたのもつかの間すごい雪が降っています。 電車に乗っていると、雪が結構よこなぐりだったので、駅に止まると空いたドアから雪が吹き込んできて寒いのなんのって。しかも折が悪いことに、快速、急行の待ち合わせ。そ…

管理者の迷信

管理者とは、メンバーを管理する仕事であると、勘違いをしている人はいないだろうか?ちゃんと指示した仕事をやっているだろうか?遅れてはいないだろうか?業務中遊んではいないだろうか?寝てはいないだろうか?‥皆、メンバーが、ちゃんと仕事をしてくれる…

管理者の幻想 −メンバーの為に本当にすべきことは− リーダーシップとマネジメント

プロジェクトリーダー、もしくはプロジェクトマネージャーは、リーダーシップとマネジメントの2つのスキルを持たなければならないのは周知の事実である。だが、その二つのスキルは、まったくもって別物であり、相反するスキルであるともいえる。 企業では、…

生きた人材を育てるには

人材の育成については何度も考えさせられる。しかし、正しかったかどうかは、あと数十年経ってみないと分からない。なので、ここでは、私の考えを述べるにとどめる。 私は、新人や若年のメンバーに、作業を割振るときには、まずは、そのメンバーの得意そうな…

チームの賞味期限

主にチームは、プロジェクトとともに編成され、その後は解散されるものであるが、これまで述べたような、すばらしいチーム文化を確立できたチームは、解散すべきではない。これらのスペシャルチームは、そうそう構築できるものではない。このようなチームが…

メンバーの笑顔は成功の証

これまで、チームについて幾つか記述してきたが、現在のあなたのチームは笑顔が漏れているだろうか?笑顔が出ていれば、それはチームの構築に成功したことになる。逆に笑顔も出さずに、もくもくと作業をし、定時時間が過ぎれば皆別々に帰宅するようであれば…

理想の上司

ドリームアーツの前川賢治さんのブログで理想の上司ってのが紹介されています。 http://japan.zdnet.com/news/devsys/story/0,2000056182,20361625,00.htm?tag=zdnw こんな上司、状況は違えど昔は結構いました。「おまえらは好きなようにやっていい。好きに…

自立したチームを作る

前述したように、チームはチーム文化を生成し、潜在的な目標が出来てくると、自立してくる。大きなプロジェクトでは数百に及ぶチームが存在する(この場合、チームとは作業の最小単位を示す)場合が少なくない。これらのチームを、全てコントロールするのは…

死んだチームと生きたチームの違い

チームが生きているか死んでいるかは、そのチームが自立した目標を持っているかどうかにかかっている。エンジニアは、皆チャレンジングスピリッツを持っている(と信じている。。)。チームが有効に機能している場合は、チームとしてのチャレンジング目標が…

責任の明確化

チームを運営する際、重要なのが責任の所在である。責任範囲とはその担当範囲とイコール関係にある。担当者は、責任があると感じると、その箇所に関して検討を行い、設計を行い、その後問題が無いかを全フェーズを通して監視する。責任範囲を明確にしないこ…

作業分担と作業の階層化

チームメンバーのアサインに関する考え方は前項で説明しましたが、作業切分けについても工夫が必要である。ソフト開発で作業の階層化を行う場合、私はこのように工程により作業を区切っている。テストには大いに学ぶところがある。まずは、ユーザーとして参…

適切なメンバーアサイン

チームに多種多様な人材が必要なことは既に述べた。ここでは、チームメンバーに作業を割振る場合の割振り方について述べてみたい。まず、初期のチームメンバーの作業アサインは非常に重要な作業であり慎重に行うべきである。この担当で今後チームメンバーと…

プロフェッショナル集団 v.s チーム

例えば幾つかの機能を担当し、チームメンバーを割り振るときに、その機能に専属担当をおくのがプロフェッショナル担当の考えで、幾つかの関連した機能をひっくるめてリーダーを置き、数人で複数の機能を担当するチームを編成するのがチーム担当の考え方であ…

1+1=3 な訳

チームを組むからには上述したように相乗効果が無ければ意味が無い。1+1=2 ならそれはチームではない。1+1=3また、チームが明確なビジョンを持ち、チームメンバーがそのビジョンに共鳴出来た時、チームメンバーはチームに対し誇りを持つことが出来る。誇りは…

チームを組むとゆうこと チームはひとがすべて

業務を行う場合、単独で作業を行うこともあるだろうが、大方はチームを組んで業務を行うだろう。これは、会社や部署の枠組みであったり、作業量であったり、あるいは教育を兼ねたスキルの均等化であるかもしれない。だが、チームを組む本当の目的は、メンバ…

プロジェクトマネジメント基礎セミナー終了

10月1日に表記のセミナーを無事終えることが出来ました。 下期の始まりのお忙しい日に参加していただいた皆様方本当にありがとうございました。 セミナーではなかなかスマートに話すことが出来ず、お聞き苦しいところもあったかと思いますが、なんとか最…

Framework では表せないこと

確かに、Framework は如何なるプロジェクトへも適合するように考えられたベース手法であるから、細かいことまでは記述できない、とゆうことになるだろう。だが、私がここで言いたいことはそんなことではない。Framework では、管理するためのTool 類(WBS, …

ITプロジェクトの予算オーバー

「民間部門で実行されているITプロジェクトの3分の1は本来の予算を10〜20%上回っている」との調査結果が米調査機関より報告されているらしい。 ITプロジェクトの3分の1は予算オーバー--米調査 http://japan.cnet.com/svc/nlt2?id=20356469 プロジェクトの…

Frameworkの活用方法

プロジェクトを管理する上で、Framework の有効性は、十分に認識しているつもりである。現にFramework を用いて開発を行ってきている。Framework にも特質があり、各Framework に一長一短があるように最善なものは存在しない。その目的とするところに沿って…

Framework とは

およそ5、6年前、駆け出しのプロマネだったわたしは以下のように考えていた、、 PMBOK では大きく以下の9つの分野に分けて説明がなされている。 1) 統合マネジメント 2) スコープマネジメント 3) タイムマネジメント 4) コストマネジメント 5) …

Framework について考える Framework の生立ち

日本の製造業は、1970 年代から1980 年代にかけて品質に関しては世界に対し大きなアドバンテージを持ってい た。それは、終戦復興から培ってきた品質管理ノウハウであるQC, TQC を確立できたことが大きな要因として上げられる。 この日本的な品質管理や管理…

プロジェクトマネジメントセミナー

今度10月1日に「プロジェクトマネジメント基礎セミナー 〜PMBOKからみるプロマネ事始め〜」と題してセミナーを開催します。不肖ながらわたしが講師を勤めさせていただきます。場所は弊社の本社がある仙台にて行います。本セミナーは基礎セミナーですので…

開発は創造的な仕事のはずなのに

R&D の業務とは他の職種に比べ大いに創造性を必要とする。ましてや、ソフトウェアとは目に見えないものを考え、それを具現化していく作業であり、よりいっそう個々のエンジニアの創造性を必要とする。これは、企画や仕様策定者だけではない。インプリメンテ…

プロジェクトは生き物

これまでプロマネについて前書きをいくつか書いてきましたが、これから具体的なテーマに沿って小見を述べて行きたいとおもいます。 2.1 プロジェクトは生き物 現在のソフトウェア開発はもとより、多くの目的達成のための手段は、すべてプロジェクトとおくこ…

はじめ その4

今までのような言うなれば”軍国式”プロジェクト管理から脱却し、”人道的”プロジェクト管理を推し進めることにより、個々のエンジニアが今まで封じ込められていた創造力とバイタリティを取り戻した時、それまで押し黙っていたエンジニアは皆生き返り、生き生…

はじめ part3

私の感じたよりよいプロマネとは、世間一般に言われている定説(迷信?)とは違ったものが多かった。だが、それこそが現実であり、真実であると私は信じている。これらの認識が広まることにより、多くの管理者が日々試行錯誤を繰り返し、マネジメント書を読…

はじめ Part2

プロマネの目的(ソフトウェアに限って)は、よりよいソフトウェア開発環境を目指すものであり、ソフトウェア管理の本質とはFrameworkなどの手法によるものではなく、その使い手である管理者の人間性、ヒューマンスキルはもとより、一番大事なのはプロジェク…

はじめに Part1

まずはじめにプロマネの背景について多少述べてみたい。 ソフトウェア開発においてのプロジェクトマネジメントは、長年の課題であり、技法は数多く考えられ実践されてきているが、他業種エンジニアリングと異なりなかなか効果を挙げられていないのが現状であ…